「なんとなくまつ毛が細くなった気がする」と感じたことはありませんか

エクステのオフとオンを繰り返すなかで、「以前より自まつ毛が細くなったかもしれない」「ハリが出なくなってきた」と感じるお客様のご相談を、FRASEのカウンセリングでよくお聞きします。もちろんエクステの施術方法やケアの習慣も大切な要素ですが、見落とされがちなのが毎日の食事による栄養状態です。

まつ毛は、頭髪と同じく毛包(もうほう)と呼ばれる組織のなかで作られます。毛包は体のなかでも細胞分裂が活発な部位のひとつで、そのぶん必要な栄養素を絶え間なく消費しています。つまり、食事から十分な栄養を届けられているかどうかが、まつ毛の太さ・長さ・しなやかさに直結するのです。

この記事では、まつ毛の健康に特に関わりの深い鉄分・ビオチン・亜鉛の三つの栄養素に焦点を当て、それぞれの役割と食事からの賢い補い方を、医療法人鳳應会グループの監修医師・近澤徹のアドバイスをもとに整理しました。難しい栄養学の話を、毎日の献立に落とし込める形でお伝えしていきます。

まつ毛の成長サイクルと栄養の関係を知る

まず前提として、まつ毛の成長の仕組みを簡単に押さえておきましょう。まつ毛には「ヘアサイクル」と呼ばれる一定の生え変わりのリズムがあり、成長期・退行期・休止期の三段階を繰り返しています。成長期は約30〜45日程度、ヘアサイクル全体では約90〜120日とされています(個人差があります)。

毛母細胞が必要とするもの

毛包の底にある「毛母細胞(もうぼさいぼう)」は活発に分裂を繰り返すことで毛を押し上げます。この細胞分裂に欠かせないのが酸素・タンパク質・補酵素の三要素です。酸素を運ぶためには鉄分が、タンパク質の合成には亜鉛が、補酵素の働きにはビオチン(ビタミンB7)がそれぞれ深く関わっています。言い換えれば、鉄分・亜鉛・ビオチンのどれかが不足するだけで、毛母細胞の働きが低下しやすくなります。

食事の質は「まつ毛に反映されるまでに時間がかかる」

重要な点は、今日の食事の結果がまつ毛に現れるのはヘアサイクルの関係で数週間から数か月後だということです。逆を言えば、栄養不足が続いていてもすぐには気づきにくく、気づいたときにはすでに何か月も前から不足していたケースが多いのです。日々の食習慣を少しずつ整えることが、まつ毛の健康を底上げする最も確実な方法といえます。

鉄分──酸素を毛母細胞まで届ける「運搬役」

鉄分の主な役割は、赤血球中のヘモグロビンと結合して酸素を全身に運ぶことです。まつ毛の毛母細胞は活発に分裂するため、とりわけ酸素の供給を必要とします。鉄分が不足してヘモグロビンが減少すると、末梢の毛包まで酸素が届きにくくなり、成長期が短くなったり毛が細くなったりすることが知られています。女性に抜け毛・毛量減少の悩みが多い背景のひとつに、月経による鉄の損失があることは医学的にも広く言及されています。

鉄分の種類と吸収率の違い

食事中の鉄には大きく分けて二種類あります。肉・魚などの動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜・豆類・海藻などの植物性食品に含まれる非ヘム鉄です。ヘム鉄の吸収率は15〜35%程度であるのに対し、非ヘム鉄は2〜5%程度と吸収効率に大きな差があります。ただし、非ヘム鉄もビタミンCと一緒に摂ることで吸収率を高められることが研究で示されています。

鉄分を上手に摂るための食材と組み合わせ

  • 赤身の牛肉・レバー:ヘム鉄の代表格。週2〜3回の食卓に取り入れると補給しやすい。
  • あさり・しじみ:小粒ながら鉄分が豊富。味噌汁やスープに加えるだけで手軽に摂れる。
  • 小松菜・ほうれん草:非ヘム鉄を多く含む緑黄色野菜。柑橘類のドレッシングをかけると吸収率が上がりやすい。
  • 厚揚げ・納豆:大豆製品も非ヘム鉄の供給源。トマトなどビタミンCが豊富な食材と組み合わせると効果的。

また、コーヒーや紅茶に含まれるタンニンは鉄の吸収を妨げることがあります。食事中や食直後の大量摂取は、できれば避けると良いでしょう。

ビオチン──ケラチン合成を助ける「毛の設計士」

ビオチンはビタミンB群の一種(ビタミンB7)で、かつては「皮膚のビタミン」とも呼ばれてきました。まつ毛や爪・頭髪の主成分であるケラチン(角質タンパク質)の合成に関わる酵素を補助する働きを持ちます。ケラチンがしっかり作られることで、まつ毛にコシとしなやかさが生まれます。

ビオチンが不足するとどうなるか

ビオチン不足は、皮膚炎・爪の脆弱化・毛の乾燥・成長の鈍化といった症状として現れることがあります。ただし、ビオチンは腸内細菌によっても一定量が産生されるため、通常の食事をしている健康な成人では欠乏症は比較的まれです。一方で、長期にわたる抗生物質の使用・腸内環境の乱れ・生卵白の多量摂取(生卵白に含まれるアビジンという物質がビオチンの吸収を阻害します)によって不足しやすくなる場合があります。

ビオチンを豊富に含む食材

  • 卵黄:生卵白はNGですが、加熱した卵は優秀なビオチン源。オムレツや茹で卵は手軽。
  • レバー(豚・牛・鶏):鉄分とビオチンを同時に補える優秀食材。月2〜3回程度を目安に。
  • くるみ・アーモンドなどのナッツ類:間食として少量をつまむだけで継続的に補給できる。
  • 鮭・いわし・さば:青魚はビオチンに加えてオメガ3脂肪酸も含み、頭皮・毛包環境を整える観点でも注目されている。
  • 大豆・枝豆:植物性食品のなかではビオチン含有量が高く、和食と相性がよい。

ビオチンはサプリメントでも広く販売されていますが、過剰摂取した場合に甲状腺ホルモンや心臓マーカーなどの血液検査値に影響を与える可能性があることが報告されています(米国FDAも注意喚起を発出しています)。食事からの摂取を基本とし、サプリメントを使う場合は医師や管理栄養士に相談することをおすすめします。

亜鉛──タンパク質合成と細胞分裂を支える「縁の下の力持ち」

亜鉛は「微量ミネラル」に分類されながら、体内で300種類以上の酵素反応に関わる重要な栄養素です。まつ毛の成長においては、タンパク質の合成・DNA複製・細胞分裂の調節といった、まさに毛母細胞の根幹を支える機能を担っています。亜鉛が不足すると毛母細胞の分裂速度が低下し、成長期が短くなる傾向があることが複数の研究で示されています。

亜鉛不足は現代人に意外と多い

日本人の亜鉛摂取量は、国の食事摂取基準(2020年版)における推奨量を下回っている人が少なくないとされています。特に加工食品・インスタント食品の比率が高い食生活では不足しやすく、またアルコールの代謝にも亜鉛が使われるため、飲酒習慣のある方も注意が必要です。さらにフィチン酸(玄米・全粒粉などに多い)が亜鉛の吸収を阻害することも知られており、単に「健康的な食事」をしているつもりでも不足しているケースがあります。

亜鉛を効率よく補う食材の選び方

  • 牡蠣(かき):食品のなかで最もよく知られた亜鉛供給源。生でも加熱でも亜鉛量は豊富。
  • 牛赤身肉:鉄分とともに亜鉛も多く、動物性タンパク質として吸収効率が高い。
  • 高野豆腐・豆腐:植物性タンパク質を含み、大豆製品として日常に取り入れやすい。
  • カシューナッツ・パンプキンシード:亜鉛を含むナッツ・種実類。少量でも継続的に摂ることが大切。
  • チーズ(特にプロセスチーズ・パルメザン):動物性食品のなかでは乳製品も亜鉛を含み、朝食に組み合わせやすい。

亜鉛の吸収を助けるためには、クエン酸(レモン・梅干しなど)と一緒に摂ると効果的とされています。また、タンパク質(アミノ酸)と同時に摂ることで吸収率が高まるため、肉や魚と野菜・フルーツを組み合わせた食事は亜鉛活用の観点からも理にかなっています。

FRASEのカウンセリングで大切にしている「内側からの目元ケア」という視点

まつ毛エクステ専門サロンとして17年間お客様と向き合ってきたなかで、FRASEが一貫して大切にしてきたのは「エクステの仕上がりだけでなく、自まつ毛そのものの健康を守ること」という考え方です。どれだけ精度の高い施術をおこなっても、土台となる自まつ毛が細く弱っていては、本来のポテンシャルを発揮できません。

栄養・睡眠・ストレスは「三位一体」

まつ毛の成長を支える要素は栄養だけではありません。睡眠中に分泌される成長ホルモンが毛母細胞の修復と分裂を促すため、睡眠の質もまつ毛の健康に関わります。また、過度なストレスはコルチゾールの分泌を高め、毛包の成長期を短縮させる可能性があることが知られています。食事・睡眠・ストレスケアの三つを整えることが、まつ毛の健康を根本から支えることにつながります。

「まつ毛が育つ体の土台」を整えるためのシンプルな指針

  1. 毎食、タンパク質を意識して摂る(肉・魚・卵・大豆製品のいずれかを必ず取り入れる)
  2. 週に1〜2回はレバー・牡蠣・赤身肉を献立に入れ、鉄分・亜鉛・ビオチンをまとめて補う
  3. 緑黄色野菜や柑橘類を添えて、ビタミンCによる鉄・亜鉛の吸収サポートを意識する
  4. 加工食品・インスタント食品の頻度を下げ、食事の「素材感」を高める
  5. 就寝前のアルコールや過剰なカフェインは控え、腸内環境を整える(腸内細菌はビオチン産生にも関与します)

カウンセリングでは、現在のまつ毛の状態を丁寧に観察しながら、施術面・ホームケア面の両方からご提案しています。「自まつ毛が少し心配」「以前より細くなった気がする」という方は、ぜひ担当アイリストにそのままお伝えください。お客様一人ひとりの生活スタイルに寄り添った言葉でお話できることが、FRASEの誇りです。

FRAISE Note

まつ毛の健康は、日々の小さな食習慣の積み重ねからはじまります。鉄分・ビオチン・亜鉛を意識した食事は、まつ毛だけでなく爪・肌・頭髪など全身のコンディションを整えることにもつながります。FRASEでは医療法人鳳應会グループのサポートのもと、施術の安全性だけでなく、お客様の目元の美しさを長く守るための情報発信にも力を入れています。

「食事を変えたいけれど何から始めればいいかわからない」「自まつ毛の状態を一度ちゃんと診てほしい」──そんな小さなお悩みも、完全個室・完全予約制のカウンセリングで遠慮なくお話しください。北24条(1号店)・円山(2号店)、どちらのスタッフも「親切・丁寧・納得」の姿勢でお待ちしています。