「産後からまつ毛がどんどん抜ける」——その悩み、多くのママに共通しています

赤ちゃんとの生活がようやく少し落ち着いてきたころ、ふと鏡を見てまつ毛のボリュームが明らかに減っていることに気づく——そんな経験をされた方は、決して少なくありません。FRAISEのカウンセリングでも、出産後のお客様から「まつ毛がごっそり抜けて困っている」「エクステをつけたいけれど、今の状態でつけても大丈夫なのかわからない」というご相談を、年間を通じて多数いただきます。

産後のまつ毛の変化は、ネイルや肌荒れなどと同じく、出産後のホルモンバランスの急激な変動に深く関わった、医学的に説明のできる現象です。特別な病気ではないものの、当事者にとっては外見的な変化が大きく、精神的なダメージを伴うこともあります。睡眠不足や育児疲れが重なるなかで、自分の「見た目」を気にすることへの罪悪感を覚えるママもいらっしゃいます。でも、自分のことを大切にしたいという気持ちは、とても自然で正当なことです。

この記事では、産後のまつ毛が抜けるメカニズムを医学的な観点から丁寧に解説したうえで、まつ毛エクステをいつ、どのように活用すれば安心できるのかを、FRAISEの施術経験と医療法人鳳應会グループの監修医師の知見をもとにお伝えします。「今の自分の状態を正しく知りたい」と感じている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

産後のまつ毛が抜ける原因——「産後脱毛」の医学的なしくみ

産後のまつ毛・眉毛・頭髪が急に抜け落ちる現象は、一般に「産後脱毛(分娩後脱毛症)」と呼ばれています。頭髪の脱毛が目立ちやすいため広く知られていますが、まつ毛や眉毛にも同様の変化が起こることは、あまり認識されていません。その根本にあるのは、妊娠中から産後にかけての急激なホルモン変動です。

妊娠中のホルモンが毛をつなぎとめていた

通常、毛髪(まつ毛を含む)は「成長期→退行期→休止期」という一定のサイクル(毛周期)を繰り返しています。まつ毛の場合、成長期はおよそ30〜45日、毛周期全体では3〜6か月程度といわれています。妊娠中は、胎盤からエストロゲン(卵胞ホルモン)が大量に分泌され、このホルモンが毛母細胞(毛を作る細胞)に働きかけることで、本来なら休止期に入るはずの毛が成長期にとどまり続けます。つまり、妊娠中は本来抜けるはずだったまつ毛が「抜けずに残っている」状態なのです。

出産後、エストロゲンが急低下することで一斉に抜ける

出産とともに胎盤が体外に出ると、エストロゲンの分泌量は急激に低下します。これにより、妊娠中に「抜け止め」されていた毛が一斉に休止期・脱落期に移行します。この現象を「telogen effluvium(休止期脱毛症)」と呼びます。頭髪では産後2〜3か月ごろに症状がピークになることが多く、まつ毛は比較的毛周期が短いため、産後1〜2か月ほどで変化が感じられ始める方もいます。

また、授乳中はプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)の作用でエストロゲンが低い状態が続くため、脱毛の傾向が授乳期間中持続することがあります。さらに、睡眠不足・栄養不足・精神的ストレスは毛周期を乱す要因として医学的に認められており、育児中の生活環境がまつ毛の回復をいっそう遅らせることがあります。

産後のまつ毛はどのくらいで回復するのか——毛周期から読み解く回復の目安

「いつになったら元に戻るのだろう」という不安は、多くの方が抱えています。結論から申し上げると、産後脱毛によるまつ毛の変化は、ほとんどの場合、自然に回復します。ただし、その時期や回復の程度には個人差があります。

まつ毛の毛周期と回復の流れ

まつ毛の毛周期は頭髪よりも短く、成長期・退行期・休止期を合わせておよそ3〜6か月で一周します。産後に一斉に休止期へ入ったまつ毛は、しばらく経ってから新しい毛が成長期に入り始め、ゆっくりと密度を回復していきます。ホルモンバランスが安定してくる産後6か月〜1年ごろを目安に、まつ毛の状態が落ち着いてくると感じる方が多いようです。ただし、授乳を続けている間はホルモンバランスが変動しやすいため、断乳・卒乳のタイミングが一つの区切りになることもあります。

回復を妨げる生活習慣にも目を向けて

ホルモン変化は自然なプロセスですが、栄養不足・睡眠の慢性的な不足・過度のストレスは、毛母細胞の働きを抑制し、回復を遅らせると考えられています。産後はどうしても自分のことが後回しになりがちですが、タンパク質・鉄分・亜鉛・ビオチン(ビタミンB群の一種)といった毛の成長を支える栄養素を意識的に補うことは、回復の助けになります。また、まつ毛を強くこする・まぶたをひっかく・クレンジング時に力をかけすぎるといった物理的な刺激も、弱ったまつ毛には大きなダメージとなりますので、産後は特に丁寧なまつ毛ケアを心がけていただきたいと思います。

なお、産後1年以上が経過しても著しい脱毛が続く場合や、まつ毛だけでなく眉毛・頭髪の全般的な脱毛が深刻な場合は、甲状腺機能の異常や鉄欠乏性貧血など別の要因が隠れている可能性もあります。気になる方は産婦人科または皮膚科・内科への受診もご検討ください。

産後のまつ毛エクステ——施術を受けてよい時期と、知っておきたい判断基準

「産後に落ち着いたら、まつ毛エクステで少し気分を上げたい」というご要望は、FRAISEにお越しいただくお客様の中でも特に多いものです。育児で外出が難しくなり、メイクに時間をかけられなくなった分、まつ毛エクステで「目元だけでもパッと明るく見せたい」というニーズは、産後のお客様にとって非常に実用的です。ただし、産後の時期ならではの注意点があることも、正直にお伝えする必要があります。

施術自体の安全性について

まつ毛エクステの施術そのものに、産後であることを直接禁忌(してはいけない)とする医学的根拠はありません。ただし、施術中に使用するグルー(接着剤)は一般にシアノアクリレートを主成分とし、硬化時にわずかな揮発成分が発生します。授乳中は体内環境が変化しており、皮膚や粘膜の敏感さが増している方もいます。また、産後のホルモン変動によって、妊娠前にはなかったアレルギー反応が新たに出ることがあることも、医学的に知られています。

FRAISEでは、医療法人鳳應会グループの監修医師のもとで定めた安全基準に基づき、施術前のカウンセリングを徹底しています。産後・授乳中であることを必ずカウンセリング時にお申し出いただくことで、グルーの種類の選択や、パッチテスト(皮膚反応テスト)の実施などを適切に判断することができます。

施術タイミングの目安——「まつ毛の状態」を軸に考える

施術を受けるタイミングの判断において、FRAISEが最も重視するのは「産後何か月か」という期間よりも、「今のまつ毛の状態が施術に適しているかどうか」という点です。具体的には、以下のポイントを目安にしています。

  • まつ毛の抜け落ちが激しい時期は施術を避ける:まつ毛が大量に抜け続けている急性期は、エクステを装着できる毛の本数が少なく、施術効果が得られにくいうえ、残った毛への負担も大きくなります。
  • 新しい毛が生え始めてきたら施術を検討する:産毛のような細い新生毛が目立ってきたタイミングは、毛周期が回復に向かっているサインです。ただし、新生毛は細くて弱いため、装着するエクステは軽量のものを選ぶ必要があります。
  • まつ毛の密度が安定してきたころが施術に最適:産後のホルモン変動が落ち着き、まつ毛の抜けが通常の範囲に収まってきた時期は、施術による仕上がりも安定しやすく、持ちもよくなります。個人差がありますが、産後6か月〜1年以降を一つの目安とするお客様が多いです。

いずれの場合も、自己判断だけで「今は大丈夫」と決めてしまうよりも、サロンのカウンセリングでまつ毛の状態を実際に確認してもらいながら判断することをおすすめします。

産後のまつ毛エクステで気をつけたいこと——デザイン・施術内容の選び方

産後のまつ毛の状態を考慮したとき、施術内容の選び方も通常時とは少し異なります。「とにかくボリュームを出したい」というご要望はよく理解できますが、弱まっているまつ毛に過剰な負担をかけてしまうと、回復をさらに遅らせることにつながります。ここでは、産後の方が施術を受ける際に意識していただきたいポイントをご紹介します。

エクステの重さ・長さは「自まつ毛に合わせた設計」を

まつ毛エクステは、1本の自まつ毛に対して1本のエクステを装着する「シングルラッシュ(1対1)」が基本です。産後の弱ったまつ毛に対して、自まつ毛の太さ・長さに対して適切なエクステを選ぶことは、ダメージ軽減の観点から特に重要です。目安として、エクステの長さは自まつ毛の長さの1.5倍以内・太さは自まつ毛の太さの半分程度以内が、毛への負担を小さく保つ基本とされています。

また、ボリュームラッシュ(1本の自まつ毛に2〜6本のエクステを束にして装着する技法)は非常に繊細な技術を必要とし、細い毛を使うとはいえ、装着する本数分の重量と接着面積が増します。産後まもない弱ったまつ毛の状態では、まず通常のシングルラッシュで様子を見ていただくことを、FRAISEのアイリストとしてはおすすめしています。

カール・本数のバランスで「軽やかに見せる」工夫を

ボリュームを過剰に求めるのではなく、カールの強さと目尻へのグラデーション本数で目元の印象を上げるアプローチも有効です。JやCカールより、CCやDカールのような上向き感の強いエクステを選ぶことで、本数が少なくても目元が明るく見える効果が期待できます。産後の目元の悩みである「目が小さく見える」「疲れて見える」といった印象を、自まつ毛に無理をかけずに改善していくことが、産後のまつ毛エクステの賢い活用法です。

アフターケアは産後こそ丁寧に

まつ毛エクステの持ちは、アフターケアの丁寧さに大きく左右されます。産後は油分の多いベビーオイルやフェイスオイルを使用する機会が増えますが、油分はグルーを溶かしエクステの持ちを著しく低下させます。目元に触れるスキンケアには、オイルフリーのものを選ぶようにしてください。また、赤ちゃんの世話で手が触れやすい目元は、無意識にこすってしまいがちです。まぶたや目元に触れる際は、ふれる・押さえるのではなく「やさしく押し当てる」ことを習慣にしていただくと、エクステへの物理的ダメージを減らすことができます。

FRAISEが産後のお客様のカウンセリングで大切にしていること

FRAISEが2009年の創業以来17年にわたって変わらず大切にしてきた哲学は、「親切・丁寧・納得」の3つです。この哲学は、産後のお客様とのカウンセリングにおいても、特に大切に実践しています。

産後のお客様がサロンにいらっしゃるとき、まつ毛の状態だけではなく、その背景にある生活環境やお体の状態についても、できる限りお聞きするようにしています。睡眠がとれているか、授乳の状況はどうか、産後の体調で気になることはないか——こうした会話のなかから、「今の状態で施術を進めてよいか」「どのようなデザインが最も自まつ毛の負担を小さくできるか」を、丁寧に判断しています。

「来てよかった」と感じていただけるカウンセリングを

施術をご提案することが、常に最善の答えとは限りません。まつ毛の状態が施術に適していないと判断された場合には、正直にその旨をお伝えし、今は待つことがまつ毛にとっての最善のケアであるとご説明することも、FRAISEの誠実な姿勢の一部です。「断られた」と感じるのではなく、「自分の目のことを本当に考えてくれた」と受け取っていただけるよう、丁寧な言葉でお伝えすることを心がけています。

また、産後のまつ毛ケアに関してご自宅でできることや、まつ毛美容液の選び方についても、カウンセリングのなかでご相談いただけます。施術の有無にかかわらず、お客様の目元の健康を一緒に考えることがFRAISEの役割だと考えています。

完全個室・完全予約制だからこそできる、安心のカウンセリング

FRAISEは北24条(1号店)・円山(2号店)の2店舗とも、完全個室・完全予約制で営業しています。周囲を気にせず、産後の繊細な体の変化についてもプライベートな空間で落ち着いてお話しいただくことができます。育児の合間に来ていただく方も多く、限られた時間を有効に使っていただけるよう、施術の効率と丁寧さの両立を常に意識しています。

産後のまつ毛の悩みは、「こんなことをサロンに相談していいのかな」と遠慮される方も多いですが、どうかお気軽にご相談ください。ホルモンのことも、施術の時期も、育児の疲れで荒れ気味の目元のことも——FRAISEのアイリストは、いつでも丁寧にお答えします。

FRAISE Note

産後のまつ毛の変化は、ホルモンの働きによる自然な現象です。でも、鏡を見るたびに気になってしまう気持ちも、自分らしく綺麗でいたいという思いも、どちらも本物です。FRAISEは、医療法人鳳應会グループのサポートのもと、医学的な知見とサロンの現場経験を組み合わせながら、産後のお客様一人ひとりのまつ毛の状態に寄り添ったご提案をしています。「今の状態で施術できるのか」「どのタイミングが最適なのか」など、どんな小さな疑問でも、まずはカウンセリングでお話しください。育児のなかで自分のために使う時間が、ほんのすこしでも心地よいものになるよう、FRAISEは皆様のそばにいます。